ブログ　”A I爆発は、カンブリア爆発の様相”

2023年8月AI爆発はカンブリア爆発の様相.mp4

現在の「A I爆発」は、一過性のブームではなく、今後の社会を変貌させることは間違いなく、それは「カンブリア爆発」の様相を示しています。

「カンブリア爆発は、約5億4千万年前のカンブリア紀初期に、生物の多様性が急激に増加した進化の出来事を指します。具体的には、この期間中に多くの現代の主要な動物系統が現れ、海洋生物の形態と生態系が劇的に変化しました。この現象は「爆発」と表現されるほど急速で、地質学的な時間尺度で見ると短期間（おおよそ2500万年）で起こりました。この期間以前のエディアカラ紀には単純な生命体が存在していましたが、カンブリア爆発後にはより複雑で進化した生命体が出現しました。これには脊椎動物の最初の形態も含まれます。」「・・・」はChatGPTによる回答です。

ChatGPTは、2022年11月に公開され、以降、世界中で爆発的にユーザー数を獲得しており、世界中で驚異的な反響を起こしています。さらに、ChatGPTに代表される「生成A I」（ジェネレーティブA I）も、爆発的に普及しています。毎日、多くメディアで生成A Iの話題を取り扱っています。2006年に公開されたディープラーニングは、今や、車両ナンバー認識、人物検出・認識、がん細胞検出、製品外観検査、マグロ品質判定、魚の食欲判定、無人自動決済コンビニなど、社会のあらゆる分野で実用化されています。A I（人工知能）、特に、ニューラルネットワーク研究は、1950年代に始まり、1980年代に発表されたバックプロパゲーション、2006年に発表されたディープラーニング（深層学習）、2013年に発表されたWoer2Vec（自然言語のベクトル表現）、2017年に発表されたTransformer（自然言語の深層学習モデル）を経て、ChatGPTと繋がります。並行して、文章やキャッチコピー、コンピューターコード生成だけでなく、画像、動画、音声などのコンテンツを数秒で作成できる生成A Iも、近年、急速に進化しました。

ニューラルネットワーク研究は、人間の脳神経回路網をモデル化し、コンピュータ上で人工的に知能を実現しようとする学問です。70年余の歴史を経て、ニューラルネットワーク研究は、社会のあらゆる分野で実用化される技術に発展しました。1980年代からニューラルネットワーク研究に関わってきた私にとっても、嬉しくもあり、大きな感慨もあります。技術は常に、メリットとディメリットがあります。A Iによって便利になり、効率的になり、快適になる一方で、これまで必要とされた仕事がA Iにとって替られる現象も起きるでしょう。ただ、人間は、自動車の出現のときもそうであったように、新しい技術によって、より豊な社会を実現しています。A Iも、人間社会をさらに豊かな社会に進化させる技術として成長していくものと思いますし、そうせねばならないと思います。